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歯科を取り巻く環境

Environment

2014.09.26

大学における指導力と理念の不足

歯科大学の退廃

現在、歯科大学ではこれから歯科医師として医療を行ってゆくための指導力と理念が不足しています。
実際には、今の歯科学生は夢も希望も失っています。
大学教育の現場の先生が、「これからは訪問診療や在宅診療をとり入れないと生き残れない」ということも言及するようです。
そのような診療はこれから必要なことではあると思いますが、歯科医としての将来の希望を与えるべき大学が、それ以外の選択肢を与え切れていないことは大変嘆かわしいことです。
また今歯科医療は重大な過渡期となっており、保険制度の崩壊とともに、自由診療へのシフトが急速に進んでいます。
しかしながら、多くの自由診療をメインとする歯科医は審美治療やインプラントで自由診療を稼ぐといった必ずしも正しいとは思えないシステムへのシフトを多く見かけます。
また、大学はこのような急速な歯科の制度上の問題、そして経済的な問題に対し教育の場として定かな答えを出し切れず、歯科界はさらに混沌となってきています。
これから我々歯科医にとって必要なことは
1、歯科医療の基本である、カリエス治療、根管治療、補綴、咬合治療、咬合を含んだ矯正治療などで、本当に患者さんのためになる正しい技術を習得する。
2、保険制度にとらわれない自由診療での正しい歯科医療の提供を行える環境を整備し、そのために適切な治療内容及び費用に関する患者教育をきちんとおこなう。
3、歯科医療は全身と深く関係しており、人間のホメオスターシスを維持するためにも最も大切な医療といえます。しっかりとした歯科医療は対症療法にかかっている医療費を減らす原動力となります。そのような技術を習得し、社会に貢献する。

ということです。
実際、私が知りうる限りでは、今の医療は残念ながら常に治療が後手であることが多く、病気になってからしか治療を始めません。病気を予防する治療を積極的に行う方向の治療こそがこれからの先進的医療と思うのですがも、代替医療などが先端医療のように取り上げられていることもすこし疑問に感じています。もちろんこれらの治療が不要と考えいるわけではありませんが、本当の意味で先進医療とは、全身の治療が必要となる前の健康を維持するという目的の治療がこれからは大切であり、歯科医療はその役割として非常に重要だと私は考えるのです。
特に生活の質などを考えると、今現在、心の病で苦しんでいる人は本当に沢山いらっしゃいます。これらも健康状態の質を上げることで治療が可能だと思いますが、実際にそれに取り組んでいる人があまりに少なく、薬に頼った対症療法がメインです。しかし歯科治療にはそれらを解決できる力もあるのです。
また、歯科治療を受ける場合も痛くなってからしか治療を受けようとしません。しかし特に保険診療の歯科の場合は費用負担も少なく、患者も軽くみなす傾向が強く、その結果通常行われている歯科医療は治療というよりも単なる応急処置の感を否定できません。
我々歯科医は、歯科において保険制度が崩壊が始まっている現在、このような歯科医療から脱却し、適切な医療行為を行うためにも保険制度にとらわれない歯科医療、そして、全顎的、計画的な歯科診断と歯科診療を行ってゆかねばならないのです。
そしてさらに言えば、このような教育を大学でも徹底し、日本人の健康を守り、未病のうちに健康状態を維持してゆく適切な費用負担による適切な歯科治療が医療の中で最も注目されるべきと時代がまもなく来ると考えるのです。

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