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歯科を取り巻く環境

Environment

2015.01.22

歯科大学の現状とこれから?

歯科大学の退廃

今の歯科大学の現状は非常にお粗末です。
これが変わってゆくには20年近くかかると思います。
大学での問題点
1、高い技術を教育できていない
歯科医師が供給過剰といわれている今、量から質へのシフトがなければ歯科医師を卒業させても意味が無いことをわかっていない。昔のように歯科医師免許を取らせるだけが大学での役割ではなくなったことを理解していません。
今日一般の大学でも就職率が悪い大学にはわざわざ親もお金までだして行かせないし、そもそも授業料を払う価値がないと判断され、いずれ淘汰されることは明らかです。
歯科大学にも必ずその波が訪れ、国家試験の合格率よりも、開業医としてきちんとやっていけるだけの技術を持っておるのかのほうが重要な判断指標となってくることは間違いありません。
どんなに名前があっても歯科医として生活できない技術しか教えてくれない大学では誰も入学しなくなるでしょう。それは国家試験の合格率とともに重要な大学選びの指標になってくると思います。
2、大学に残っている教官の質がますます低くなっている。
大学病院の講座で講師や教授に出世するためには今はとにかく論文の数が多いことが条件になっています。しかし、論文の質ではなく単に量で判断しているために、質がなく数が多いだけの先生が出世することが多く、本当に能力のある先生はばかばかしくなってどんどん辞めていっています。その結果大学に優秀な人材が不足し、教育レベルがどんどん落ちていっているのが現状です。またそもそも大学に残ることさえも難しくなるので、大学に残るためのノウハウが優れた人が残れるようになってしまう傾向は今度とも続くでしょう。
3、結果的に日本の歯科臨床レベルの底上げが出来ない
このような教育現場の現状から、いつまでたっても実際の世の中に起こっている質より量の歯科経営に対する対応が出来ていないため、歯科界が変わるスピードが遅い、それによって苦しむ歯科医が増えているなどの問題が起こっています。
このような大学での指導力不足は歯科界自体にも深刻な影を落とす原因となっているのです。
大学が果たすべきこれからの役割
1、卒後教育を充実させる
卒業後の教育を充実させ、臨床教育をレベル別に分けて行う必要がある。
また、優秀な臨床教官を集めて積極的に高度の臨床教育を行うべきです。
専門医を呼んで高度な臨床教育をすべきでしょう。
実際アメリカでは30年以上も昔から、臨床が出来る有名な歯科医を講師として大学に呼び、公開治療を見学させるなどの授業を積極に取り入れていました。
今の日本の大学は硬直化し、学生のためには全くなっていません。

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