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2015.01.30

アメリカの修復治療?(OPERATIVE DENTISTRY)

アメリカ式歯科治療

アメリカで修復治療はOPRATIVE DENTISTRYといいます、日本人の感覚だとFILLNG(材料を詰める)ぐらいの感覚で捕らえられていますが、実際は虫歯を取り除く作業は非常に重要で、感染原因の除去を行うためOPRATIVEがついているのだと私は考えます。
虫歯の数が少なく、歯に対する意識の高いアメリカでは修復治療が歯科治療の中でかなり重要視されています。
今もそうですが、今後日本でもますます重要視されてくると思います。
きちんとした修復治療が出来る技術は将来にわたって歯が長持ちすることに関与する上、コンサーバティブな治療であるため、アメリカの大学での修復治療は他の科と比較してもかなり重要視されています。
また基本的に治療に使用される材料はアマルガムやゴールドで、レジンや審美修復材は取り入れられていますが材料学的に臼歯部の修復に用いるには無理があると考えられています。特にレジンは咬合接触部分に用いてはならないと教科書にも載っていますから、レジンは非常に小さな虫歯や、横に出来た虫歯以外に使うことはほとんどありません。
また水分を吸収するという材料の特性から、咬合力がかからない部分の治療にはレジンではなくグラスアイオノマーセメントが使われることが多いようです。特に歯頚部カリエスではレジンの刺激による抜髄などを避けるために使用する材料は考えられています。
アメリカでは歯科医はアマルガム充填やグラスアイオノマー充填などの治療がきちんとできるという能力が最低限の歯科医に必要と考えられています。日本でアマルガムができる先生は非常に少なくなってきた現状からすると、アメリカでは日本の歯科医のほとんどが歯科医師としての最低限の修復技術を持たないということが出来ます。
私が昔、アメリカの大学を出た先生に治療を教わろうとした際「お前の歯科医としての能力はゼロだ!いや、日本の間違った治療技術を習得しているからむしろマイナスだ!」といわれました
残念ながら今日本で流行っておりますレジンはどんなに性質がよくなっていても「所詮樹脂は樹脂です」から硬いマイクロフィラーを混ぜたところでバインディング材の中に水分が入ってゆくのは避けられません。
長期間口の中で機能することに無理がありますし、長い間口の中に入っていると、吸い込んだ水分などで急速に物性は劣化してきます。アメリカでは2年前後で交換することを薦めるようです。古いレジンは除去のとき、相当臭いにおいがします。
そういった理由からアマルガムは虫歯の治療の第一選択となります。アマルガムは虫歯の除去後、感染の時間を最小にしてを咬合を取り戻すことができる唯一の金属材料であり、今のところ、それに代替する金属材料が存在しません。
そういった理由で、今でも世界的にも修復において第一選択となっています。間違ってもレジンがアマルガムに置き換わることはありません。
歯のことを考えた治療家は好んでアマルガム修復を行うのです。
患者さんのために、アマルガム充填を習得しましょう。

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