2014.05.11
歯科医師の老後を考える
歯科医師は本当に過剰?
今、医療技術の進歩と、利便性の向上や、食生活の豊かさ、レジャーなどの充実から、平均寿命はどんどん延びてきています。
少子高齢化が進んできたとはいっても、今の60代は非常に若々しく、60歳で定年するのはむしろもったいないほどの元気な人がほとんどになってきています。
これらの人たちが場合によっては75歳ぐらいまで働けるようになることによって、生産人口が思ったほど減らないのではないかと私は思っています。
平均寿命が男性でも80歳近くになってきているのですから、これからはもっと平均寿命が延びてくることが予想されます。
そうなると、歯科医も自分も老後になるまで働き続けられることを考えてゆかなければなりません。いつまでも元気で社会のために働ける身体を保たなければならなくなってくるわけです。
誰も、寝たきりで人の世話になる状態で生きていたくはありません。
しかし、年を取れば体力も衰え、若い頃のようにバリバリを仕事をこなすことはできなくなります。そうなればますます、技術的な優位性がなければ、老人となっても診療に携わることができなくなってしまいます。
私がアメリカの治療技術を学んだのが30才前後でしたが、その後の数年間は、「こんなに技術を学び、それなりに努力してきたのに、どうして患者さんが来ないんだろう?技術があってもだめなのかな?」と患者さんのいない暇な診療室で、途方にくれたことが何度もありました。
しかし、今は歯科医にとって「技術は最高の宝」と思っています。患者さんに自信を持って治療を薦められたり、治ると分かっている治療をはじめられるときの楽しみがあれば、治療の苦労も忘れてしまうほどです。
技術があれば、老後になっても自分の診療する患者さんの数をセーブしても診療を行ってゆくことが出来ます。
これから長寿化してゆく世の中で、幸せな歯科医の老後を楽しむためには、技術を身につけ、健康管理をすることがもっとも早い道のりだと思うのです。
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