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2014.10.27

日本の歯科医療の今後のゆくえ

歯科医師の10年後はこうなる

歯科医療の10年後は一体どうなっているでしょう?
今、インターネットの普及が広がり、情報は誰でもいつでも手に入れることができるようになりました。
今後、遅れをとっていた医療の分野にもこの恩恵は間違いなく広がってゆき、どこに行けばよいかわからないといった状況ではなくなり、歯科医院としての質を問われる時代となってくることが考えられます。
一方昔ながらのやり方で、「新しい技術も勉強しない」、「投資もしない」といった考えに固執していれば当然時代から取り残されることになります。これはどの業界でも当たり前のことで、積極的に新しいやり方を取り入れ、積極的に勉強、投資を行わなければ資本主義の原理から言って、医療といえども市場から淘汰されてしまいます。
しかし、そのような先生のもとにはあまり知識が無かったり、安くて早ければよいといった、歯や健康に無関心な患者さんが集まるため、医療に関して2極化してゆくことは間違いないでしょう。
たとえ自由診療でも、質の高い歯科医療を受けた患者さんは、健康を維持しやすいでしょうし、安くても質が低い歯科医療を受けた人は、当然、健康の質も下がるでしょうから、仕事も上手くいきにくくなり、トラブルを引き起こしやすくなって負のサイクルに入り、ますます格差が広がることが考えられます。
実際アメリカではこのようなことがすでに起こっており、歯を見ればその人の社会におけるレベルが分かると考えられています。
歯科医療の変化
歯科医療は今後どうなって行くのでしょうか?
今の体制を考えると次のような歯科医院の経営形態が考えられます。
1、保険診療を行いつつ、自由診療を合間に入れてゆく、ごく一般的な歯科医院。
この体系では、多くのパラスタッフを雇い入れ、患者さんを多く集めることはもちろん勤務ドクターを多く雇い、保険診療を自由診療を織り交ぜて経営を成り立たせる方法です。
ほとんどの歯科医院はこの経営形態を行うのではないでしょうか?多くの勤務医も開業するリスクは避け、高い給与を求めなければ、安定しているといえます。
一方で、自自費診療でも、使う材料や道具は保険診療をほぼ同じで、保険診療の合間に自由診療を行うスタイルにならざるを得ず、治療の質という立場で考えると良いものが提供できる環境ではなく、自由診療を受けてくる患者さんは徐々に減ってきます。またドクターは身体を酷使するため、安い給与で身体はボロボロといった状況になるでしょう。

2、訪問診療に特化し、保険診療でありながらそこそこの利益を上げる医院。

現在、訪問診療のニーズは高く、保険点数も高いので、この形態は意外に安定した経営形態となる。しかし、一方で、今後も訪問診療の高得点が維持されるという保証はなく、また実際行ってみると、治療らしい治療は出来ないので、必要ではあるが、技術者としてこのような仕事の仕方を選ぶのも色々な考え方はあるものの、それだけでやって行くのもは少々寂しい気がします。
3、自由診療だけを行う医院
この経営形態は最も難しく、実際撤退している先生も少なくありません。多くは審美治療やインプラント、矯正治療に特化したものが圧倒的に多いと思います。
健康を取り戻すといった意味でのきちんとした歯科治療を行って自由診療だけで成り立っている医院はまだ非常に少ないと思います。
ただし、技術を持たず、単に宣伝力だけで自由診療のみによる経営を成り立たせ続けている歯科医院はほとんどなく、高い技術力と何かしらプラスアルファーを持ち合わせた歯科医でなければ成り立たないといわれています。
一方で、この経営形態は院長としては理想的であり、自分の行いたい治療を十分な時間と手間を掛けて行うことが出来る。
アメリカではほとんどがこの形態で経営されているので、歯科医の地位も高い、日本の先生がこれを行うためには並々ならぬ努力が必要である。
といったようなクラス分けが出てくるもしくはすでにそうなっています。今後院長がどのようなかじ取りをするかは、医院存続において非常に重要になってくると考えられるのです。

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