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歯科を取り巻く環境

Environment

2016.01.12

現代のニーズについて行かねば生き残れない

日本の歯科業界の根本を考える

歯科のニーズの変化は今のところ次のようになってきています。
1、虫歯の治療は最小限の浸襲で済まして欲しい。(MIという言葉が頻繁に使われるようになりました)
2、初期のカリエスやわずかな虫歯でも見逃さずに治療を行って欲しい。
3、歯並びではなく、かみ合わせを治す矯正治療を行って欲しい。
4、全身を考えた咬合の治療を行って欲しい。

1、についてはすでに多くの先生が取り組まれていると考えられますが、多くの先生がレジン修復を選択されています。アメリカの臨床医も基本的に咬合面のレジン修復は信用していません。
それはレジン自体に吸水性があることと、長期間の予後を保障できない強度の低い材料であることは紛れもない事実だからです。
またアメリカの教科書にも臼歯部の咬合接触に関係のある部分にレジン修復を選択すべきでないとかかれています。
私もその意見には賛成で、咬合面にはメタル(ゴールド修復、アマルガムや金箔充填)が今後見直されてくるべきだと思います。
またアメリカで審美性が要求される場所や、歯頚部カリエスに好んで使用されるのはグラスアイオノマーです。グラスアイオノマーは吸水性が低く、また歯髄刺激の痛みが出にくいので、日本でも今後グラスアイオノマー修復のニーズは高まる可能性があると考えられます。
2、デンタルIQの高い患者さんは初期小さな虫歯でも取り除いてもらうことを希望するようになってくると考えられます。また近年のカリエスの少ない患者さんが多くなってきていることから、われわれもルーペなどでやっと確認できるような、小さな初期カリエスの充填の技術が必要となるため、より高度で精密な治療技術が必要となります。
実際に小さいカリエスを充填するほうが大きなカリエスを充填するのとは違った技術を必要とされますし、ルーペなどの拡大鏡が必要になってきます。
3、最近は電車に乗っていても、若い人たちの歯並びが悪いと感じることが少なくなってきました。
これは歯並びの悪い人が少なくなってきただけでなく、早い時期から矯正治療をしている人が増えたこともあると考えられます。
矯正を行う側としても、単にがたがたの歯並びを治すだけでなく咬みあわせを治す矯正治療を出来る技術を習得しておく必要があります。20年後には見た目の歯並びを治すだけの治療を必要とする患者さんは激減すると考えられます。
4、近年の情報の高度化は目を見張るようです。さまざまな情報が一瞬で世界中に伝わる世の中となってきました。その中で人間の身体も平成の時代となって昭和の時代とは大幅に変化し、脳の構造や体の構造は完全に変化していると考えられます。そしてさまざまな新しい疾患してきています。
そのひとつが精神疾患の増加や敏感な体質の患者さんの増加です。また病気ではないが体調不良がいつもある不定愁訴、そして薬剤に対する反応性が高い人が増えたり、アレルギーが増加しています。
実はこれらも咬合などを治療することによって改善されることが昔から言われていました。また、いまだ十分に解明されていないエネルギーが体質の変化してきた現代人には大きく作用しており、今のところこれらの領域に対して現代医療は全くの無力です。
これからの10年はこれらの疾患を歯の治療によっていかに治してゆくか、またエネルギーと歯、そして全身の疾患との係わり合いの理解が広まってゆく時代だと考えられます。
咬合の歪やエネルギーが現代人に与えている影響が無視できない時代となってきました。このエネルギーへの対策を習得することも今後歯科医が自身を守る上でも必要な技術と考えられます。

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