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歯科を取り巻く環境

Environment

2016.01.29

これからも歯科医を続けようと考える先生方へ

これから歯科医師の人生をばら色にするために!

今現在開業されている歯科医の方は次のような歯科の未来しかないことを十分に理解した上で、これからの生き方を考えねばなりません。
1、歯科医は、保険制度にしがみつくか、自由診療への道へ行くかの二者択一しかなくなる。
今後、日本は高齢化、少子化がますます進むことになるので、国の財政は逼迫し、保険制度が今より良くなることはまず考えられません。
つまり歯科に回る保険の金額が今後増える見込みはないということです。それはつまり保険医で保険制度の下で経営を成り立たせるには通常のやり方では不可能であるといえます。
個人の医院で保険のみで経営することは非常に難しく、相当の人数の患者さんをさばいたとしても、経費を引けば自分に残るお金は普通のサラリーマンよりも低いかもしれません。
歯科医院のほとんどは1名か2名の少人数の個人的な経営になっているのが実情で、どうしても保険診療をメインとした経営では多くの歯科医が経営に行きづまることになるでしょう。
保険診療をメインで経営を成り立たせるには、今までの歯科医院経営とは考え方を根本的に変え大規模で多くの勤務医を雇い入れる形態で、患者さんを多くの勤務医で診療するといった経営でなければ成り立たず、かなりの資本力と経営手腕が必要となると思います。
この経営形態も、常に「スタッフの確保」と、「患者さんの集客」、そして「多額の運営資金の確保」に追われ、「企業家並みの経営手腕(治療技術とは全く異なる)」が必要となります。しかし、これは歯科の治療内容とはまったく関係がないところでの戦いです。
また、もう一方で、訪問歯科診療で経営を成り立たせるという方法があります。こちらに関しては、どちらかというとこれから健康になって元気になってくれる人を治療するわけではありませんが、世の中にはどうしてもこのような治療を必要としている人がいます。
また、今のところ保険点数も優遇されているので、保険診療でも十分採算が合いますし、技術レベルがそれほど必要とされません。こちらも保険診療で生き延びるための方法でもあります。
こう考えると、「大規模経営で経営者として歯科を行う」か、「訪問診療を中心に行うか」でなわなければ、今後生き残ってゆくことが難しくなるでしょう。
保険と自由診療とを混ぜて行う方法もあるのですが、今後混合診療に対する風当たりはますます厳しくなるでしょうし、患者さんがインターネットからの知識で、保険の合間に行う自由診療にあまり価値がないことに気がついてくるのもそう先のことではないでしょう。
では、これからのほとんどの職人的歯科医はどうすれば良いのでしょうか?
私の経験では個人経営で成り立たせるには「自由診療にターゲットを絞った診療をじっくり行う方法」しかないといえます。
イギリスでは多くの歯科医院がプライベート(自由診療)で診療を行い、健康保険の効く数少ない歯科医院には、治療の中身はさておき予約が殺到して非常に予約がとりにくい状況となっているようで、歯科医院の二極化が明らかです。
日本も今後このように2極化してゆくことは避けられないでしょう。

2、インターネットの発達で、患者さんは治療に関する様々なことを理解するようになる。

インターネットの情報が無い時代には、周りの人や親しい人に聞くぐらいしかなかった歯科医療や、医療に関する情報がいまや誰でも調べることができる時代になっています。
もちろん、その情報の中身に対して取捨選択の目が必要ですが、「知識を持つものと持たないもの」、そして「健康に関心がある人と無関心な人」の2極化が明らかに進行しています。
また、たとえ以前信用して治療を受けていたとしても、後にその治療が実は問題を引き起こしかねない治療であるとインターネット等の情報から知ったときの患者さんのショックは相当のものです。
歯科医学的に正しいとはいえない治療を経営のために行うことは、たとえお金になったとしても、長期的には信用を失い、長く経営を行ってゆく歯科医にとって致命的な損失を生む可能性があるのです。そのことは今日新聞を賑わす大企業の不祥事を見れば明らかで、このようなコンプライアンスに対する概念は中小の企業である歯科医院にも必要とされてくることが明らかです。
「患者さんは分からないだろうといったたかをくくった感覚」を今後は捨て去らねばならなくなるでしょう。
3、平均寿命が延び、健康に対する関心がますます高まる。またお金を持った中高年は健康にお金を使うようになっている。
これは、今の健康食品やサプリメントの売れ行きを考えると、納得できます。健康に対する関心が高まっており、健康になるのであれば、ある程度の出費をやむをえないと考えている人が多いと思います。
特に所得の高い人は、生活の質を重視するので、健康的な生活をいかにして送るのかを考えています。そのなかでも歯科治療はとても健康の質に重要なウェートをしめてくると考えられます。
これはすでにアメリカでは当たり前の現象で、日本もやがてそうなるでしょう。

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