2018.04.01
治療環境管理による効率化
日本の歯科、なぜ効率が悪い?
日本の歯科医療は非常に効率が悪いことは、別のところでも書いていますが、それを解決するためには、日本独自の環境について十分理解する必要が有ります。
過去20年ぐらい前までは日本の工業製品はは非常に優秀で日本の工場の効率は非常に高いことで知られ、品質面でも世界中で高い評価を受けてきました。しかし、ここ最近は、為替の問題や賃金の問題もあってほとんどが海外にその座を奪われてしまっています。
歯科医療に関して考えると、日本の医師法などによる国家資格などの関係から、諸外国の効率化した医療の日本進出は当分ないと考えられます。したがって、歯科医にとってラッキーなことは、日本の中でがんばればまだやってゆけるという、日本の工業が抱えているような激しい競争にさらされていないことです。
日本の歯科環境を見ると、不思議に思うのは、あれだけアメリカに留学された先生がいらっしゃるにもかかわらず。
「1,実際のアメリカの効率的な歯科治療機器や治療環境を取り入れている先生がほとんどいない」
「2.優秀で効率的な機器を導入していない」、
「3,材料管理や、機器のメインテナンスをきちんと行えていない医院が多い」
「3,治療の質を管理する方法をしらない」
などがさまざまな効率低下や、治療そのものの質の問題を引き起こしていると考えられます。
私どもも、ISO9001の審査を受けるまでの、効率や質管理の部分で甘い部分がたくさん有りましたが、審査を受けるにつれて、日本の歯科医療が抱える問題を突き止め、それに対する解決策を考え工夫し、どのように効率的に経営するかを確立してきました。
さらに、日本独自の異常なほどの低評価の保険制度という難しい枠の範囲内で無理に診療を行おうとするために「治療内容が不十分になったり」、「採算をあわせるための本質的でない自由診療が横行したり」、してゆがんだ歯科医療が日本の患者さんの口腔環境を担うことになっています。
その結果、あまねく診療を受けられるという世界的にも珍しい制度化の環境の裏腹に、平均的に質の低い診療が多くなり、きちんとしたレベルの歯科治療を出来る環境にある歯科医が非常に少ないといった問題が起きていると感じます。
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