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2018.06.06

見た目に固執する患者さんの治療

歯科医療に思うこと

私が経営する医院にも見た目に固執する患者さんがいらっしゃることがあります。そういう人は奥歯でほとんど見えない歯なのに白くしたいと強く訴えます。
「奥歯が金属なのはみっともない!」、「ここまでは見えそうだから白くしてください」、「入れ歯のばねをかける歯も白くしたい」という患者さんもいらっしゃいました。
私は、「あなたが思っているほど人はあなたの歯を見ているわけではありませんよ!。」「ほんのわずかの自尊心を保つために、自分の食べるという機能を犠牲にする意味があるのですか?」
とお話します。真ん中の歯で、人から真っ先に見える歯が真っ黒なのはもちろん自然な白い歯に治したほうがよいのですが、機能を犠牲にしてまで奥歯を白くしたいという訴えは行き過ぎた考えだと思います。
私の経験では、見た目に固執する患者さんの多くは、自分の仕事先、家庭に問題を抱えていることが多いと思います。
職場はストレス過多で職場の雰囲気も悪いようです。職場の雰囲気が悪いのは精神を痛めつけます。そしてその仕事場の「場のエネルギーがとても悪い」ことを話を聞いていると感じます。
そのような会社では、余計なトラブルが舞い込んできたり、とにかく物事がスムーズに進みません。効率も悪くなるので疲れ方もひどくなります。
また主婦が固執する場合は、たいてい旦那さんが激務だったりして、家の中が円満な状況とは言いがたいことがほとんどです。奥様が間接的に旦那さんの犠牲になっているのです。
雰囲気やゆとり、物事の進行のスムーズさなどは、場や人のエネルギーのような目には見えない力が原因であることがほとんどです。このエネルギーレベルは人も場も相互に影響を与えあっています。
私たちの職場の病院はこのようなエネルギーが落ちた人をたくさん診療しなければならない場です。当然われわれも、そのマイナスの影響を受けてしまうことは避けられません。
私の場合も、重たい患者さんを何人も診療した後に家に帰ろうとすると、「電車が止まったり」、「柄の悪そうな人と出くわしたり」、「人とぶつかりそうになったり」、「無神経な歩きタバコの人に出くわしたり」といった不愉快な事象に出くわすので、自分のエネルギーレベルが落ちていることを察知します。
審美に固執する人は、このエネルギーレベルがさまざまなことが原因で低下している人です。時々エネルギーの話もしてみますが、理解できず、かたくなに自分の訴えに固執します。そうなると、もうその低いエネルギーレベルから這い上がってくる気もないと判断するしかなくなります。
つまり、歯の審美障害というよりもっと深いレベルのエネルギー障害があり、さらに医学的に正しい理論の理解ができない人と判断しなければならないのです。
われわれの仕事は美容師ではありません、医師です。医師としてするべきことは患者さんの健康を守ることであって、異常になってしまった意識に迎合することではないと考えるわけです。もちろんお金のためにそれに迎合することもひとつの選択肢ではありますが、治療の経験を積めば積むほど、それが誤りだったと気がつくわけです。

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