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歯科を取り巻く環境

Environment

2018.06.07

真実はひとつしかない

歯科医療に思うこと

咬合に関しても、治療に関しても、さまざまな理論が展開されています。しかし真実はひとつしかありません。
この方法でも、それからこの方法でもうまくゆくといったことではなく、どうしてこうなったのか、そして最善の方法はどうかと考えれば、もちろん最善の方法はひとつしかありません。
臨床で多くの症例で悩むような結果が出てしまうことがあります。しかし、それはあくまでも口の中に出てきた結果であり、そこに至るプロセスはさまざまな要因があります。
結果だけを治療することはさほど難しいことではありませんが、原因を理解してそれを取り除くことを考えながら治療することはなかなか容易なことではありません。
たとえば歯周病ひとつ取ってみても、多くは歯石やブラッシングの問題とされていますが、同じレベルの歯磨きをしていても歯周病になる人とならない人がいるのは当然、個人個人で体の状態が異なっているわけで、歯周病がひどい人の場合体全体の循環やエネルギーの流れも悪くなっているので、単にスケーリングとルートプレーニングをするだけでは一時的に良くなっても、生活の習慣や環境を変えなければ治癒しないのは当然です。
また咬合に関しても、咬合がなぜ悪くなったかという原因について考える先生は意外に少ないものです。
悪い咬合をよくすれば、現症は花下りますが、同じ人が同じ環境にいればまた再発する可能性は非常に高いといわざるを得ません。
そこまで理解して初めていっぱしの治療かといえるのだと思います。
しかし、多くの歯科医は、自分の治療の精度を誇り、治ったといって症例を報告し、たまたまうまくいっただけの症例を長期経過良好な症例として自慢げに報告します。
実際は長期経過良好の症例など非常に少ないはずです。なぜなら、そうなるためには患者さんの意識自体を根底から変えてあげることができなければ難しいからです。
そこにはより踏み込んだ治療が必要になるでしょうし、場合によっては患者さんの意識をそこまで引き上げることができないことも多いからです。

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